津和野城址

津和野城址(別名三本松城、蕗城)・国指定文化財〜〜島根県〜〜

「教授と僕」シリーズの、野花の一分に坂崎直盛という武将が名前だけ登場する。
彼は江戸時代に入って間もないころ、幕府への謀反のかどで切腹した武将である。

漫画の中でも説明しているが、俗説では家康の孫娘にふられ、彼女の婚儀を邪魔しようとしたという。がこれはデマ。
また、朝廷側の記録から、徳川家から家康の孫娘=千姫と公家の縁談をまとめてくれと坂崎が頼まれていたのに、勝手に千姫の縁談を他に決められてしまったために、怒った坂崎が婚儀を邪魔しようとした、という説もある。
こちらの説も疑問がある。坂崎は別段徳川家で位の高い武士でもないし、公家との縁談をまかされるってのが怪しいらしい。
千姫の縁談を邪魔しようとして計画を練ったために討伐されたのは事実なようで、実際のところその理由ははっきりしていない。
彼がおとなしく切腹したとも家臣に討たれたともいわれ、そちらも確かではない。

とかく歴史上坂崎直盛は先祖代々つかえたお家に楯ついたことから始まり、なかなかのお騒がせな人だったようだ。
ただし戦国時代は常に前へ前へ!の精神が大事とされたので、現代の感覚でトラブルメーカーだと判断するのも尚早な気がする。
考えようによっては、サラリーマン風潮になっちゃった江戸時代に溶け込めず、我を通そうとした生粋の戦国武将だったともいえるかも。

坂崎直盛が統治していたのは島根県の津和野。津和野城自体はそれより前からあったが、坂崎が入封してから、より城を整備して大きくした。領主としてはいい働きをした。坂崎が討たれてからは亀井氏の城になった。
天守閣は大地震で崩れたそうだ。土台石垣の一部が現存。城址は整備されており、本丸近くまでリフトがあるので簡単に行ける。

絵図明治7年に城を解体する前旧藩士が描いたもの。
案内図案内板。
右横の黄色い線がリフト。本丸のある頂上まで歩いても登れるが、かなりの急な坂であり、さらに草刈りされたあとじゃないとなかなか厳しい。
リフト大助かりのリフト。
往復でも450円とお安い。
リフト乗り場から右方向へ上るとすぐ神社もあります。太皷谷稲荷神社。
出丸出丸。
後から付け加えられた部分。
リフトから一番先につくのがここだ。
おもに見張りに使ったんだろう。
東門東門前。
門の跡もある。
写真はそこにある、津和野城についての説明板と、史跡の表示のある石碑。
石垣石垣は現存しているものと、跡から整備した際に足したものとが混在しているようだ。
こちらはおそらくもともとの石。野面積みかな?
排水台所にあたるお丸の排水路。
奥には井戸もあった。
山の頂上でいったい井戸をどう掘ったのか?水脈をみつけて城の位置を決めたのでしょうが、昔の人ってすごいよね。
本丸へ本丸へ向かう階段。
石垣、階段もあるけれど、観光の安全のためにこういった階段が設置されている。
おかげでらくらく。
帰り行きは良かったが、帰りではかなりの傾斜なことが判明。見晴らしむちゃくちゃいい。
リフト自体は低いので万が一落ちても被害は大きくないだろうが、高所恐怖症の方にはかなりきついと思われる。

本丸本丸から津和野が一望のもとに。強引にパノラマにしたらこんな感じ。気持ちいい。ハイキングコースとしてもおススメ。



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